ブランコ
【鑑 賞】 母と子のぶらんこ高くあがりけり
昭和初期から昭和末期にかけての俳人・安住敦(あずみあつし)の俳句作品。
楽しそうに親子で遊ぶ姿が目に浮かんでくる句。
以下、季語「ブランコ」の解説です。
【表 記】
(漢字) 鞦韆 秋千 半仙戯
(ひらがな) ぶらんこ
(ローマ字) buranko
【季 節】
春
【分 類】
人事
【意味・説明】
ブランコを意味する季語としては「ふらここ」「ふらんど」「鞦韆(しゅうせん)」「秋千(しゅうせん)」「半仙戯(はんせんぎ)」なども用いられます。
【俳句例】
※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。
怒るにも足らぬ短きブランコよ
(飯島晴子)
車椅子では乗れぬぶらんこ見てをりぬ
(成瀬櫻桃子)
じやんけんの石(ぐう)の好きな児ぶらんこも
(星野麥丘人)
天国行きぶらんこに娘は手を振れり
(成瀬櫻桃子)
爆音領す海ゆれ寒きぶらんこ揺れ
(古沢太穂)
ブランコ軋むため傷つく寒き駅裏も
(赤尾兜子)
ぶらんこ漕ぐ下駄裏冬濤旅人へ
(香西照雄)
ブランコ高く高く十代一月果つ
(古沢太穂)
ぶらんこに恋わすれ貝置いてゆく
(仙田洋子)
ぶらんこにしあはせの雲うかみたり
(成瀬櫻桃子)
ぶらんこの板相似たり冬の暮
(岡本眸)
ぶらんこの下の余寒の水たまり
(高澤良一)
ぶらんこの春昇天す親不知
(平畑静塔)
ぶらんこにのせてあげよう死ねるまで
(櫂未知子)
ぶらんこの余震しばらく続きをり
(櫂未知子)
ぶらんこや坪万金の土の上
(鷹羽狩行)
ぶらんこ振れるので振らして雲は春とおもう
(荻原井泉水)
ぶらんこを飛び出したがる膝小僧
(山田六甲)
ぶらんこを昔下り立ち冬の園
(三橋敏雄)
深雪晴木馬ブランコみな音絶ち
(伊丹三樹彦)
【関連季語・子季語】
ふらここ ふらんど
鞦韆 秋千 半仙戯
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