散る花
【鑑 賞】 南無三と鴬啼くや散る花に
明治中期から後期にかけての小説家・尾崎紅葉(おざきこうよう)の俳句作品。
「南無三」と言う語が使われているところに面白味が感じられる句。
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以下、季語「散る花」の解説です。
【表 記】
(漢字) 散る花
(ひらがな) ちるはな
(ローマ字) chiruhana
【季 節】
春
【分 類】
植物
【意味・説明】
同趣向の季語として、「花散る」「桜散る」「散る桜」などが用いられます。
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【俳句例】
※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。
けふあたり出向きおかねば散る花ぞ
(高澤良一)
散る花とひねもす電気鋸と
(永井龍男)
散る花にたちて身よりも杖しづか
(皆吉爽雨)
散る花に手を拍ち老年たらむとす
(岸風三樓)
散る花に鵯ゐてそれの嘴よりも
(皆吉爽雨)
散る花のあるとき空に波打てり
(上村占魚)
散る花のあれば残花のあることを
(稲畑汀子)
散る花の浮けるを待つや滑川
(石川桂郎)
散る花の白より白へうらがへる
(坊城俊樹)
散る花の散るを見頃の山寺に
(稲畑汀子)
散る花の敏き一片天に行く
(百合山羽公)
散る花のなほ薄墨になりきれず
(坊城俊樹)
散る花の真向ひくるはやや威あり
(皆吉爽雨)
散る花を墨に摺り込め旅硯
(松岡青蘿)
散る花をとゞむすべなき雨悲し
(高木晴子)
散る花を脇になしてや江戸贔屓
(小林一茶)
パッと散る花に飛出す韓国語
(高澤良一)
身をよぎるもの散る花とその影と
(野見山朱鳥)
燃えて散る花にはあらず紫陽花は
(稲垣きくの)
山の湯やまだ散る花のありにける
(及川貞)
【関連季語・子季語】
花散る 桜散る 散る桜
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