二つの牡丹餅

彼 岸

 

【鑑 賞】毎年よ彼岸の入に寒いのは

明治時代の俳人・歌人である正岡子規(まさおかしき)の作品。

子規の母親の言葉をそのまま俳句にしたもの。

 

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以下、季語「彼岸」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 彼岸

(ひらがな) ひがん

(ローマ字) higan

 


季 節


 


【分 類】


時候

 


【意味・説明】


俳句で、ただ「彼岸」とした場合は春の季語となります。

秋の彼岸は「秋彼岸」とします。


When simply using “Higan”, it will be a season word for spring.

In the case of autumn equinoctial week, it is called “akihigan”

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

あかあかと彼岸微塵の仏かな
(川端茅舎)

新らしき杖まゐらする彼岸哉
(尾崎紅葉)

色々の墓見歩くも彼岸かな
(野村喜舟)

うき人よ彼岸参りの薄化粧
(正岡子規)

うつくしき尼にまみえし彼岸かな
(阿部みどり女)

うとましや彼岸七日の晴れつづき
(久保田万太郎)

span style=”background-color: #ccffff;”>会釈して影の縮まる彼岸婆
(岸田稚魚)

大寺の彼岸の明くる御経かな
(高野素十)

大寺の松風寒き彼岸かな
(鈴木真砂女)

お彼岸の狐帰り来る夜道かな
(内田百間)

お彼岸や心の丈に土筆摘み
(森澄雄)

風晴れて夕となりし彼岸かな
(原石鼎)

葛飾にむかしをおもふ彼岸かな
(永井荷風)

くもりしがふらで彼岸の夕日影
(榎本其角)

傾城に菎蒻くはす彼岸哉
(高井几董)

乞食の子も孫もある彼岸かな
(内藤鳴雪)

ざくざくと彼岸浅蜊や浅蜊掻
(百合山羽公)

誘ひあひ彼岸詣りの老姉妹
(星野立子)

砂山の砂の崩るゝ彼岸かな
(鈴木真砂女)

竹の芽も茜さしたる彼岸かな
(芥川龍之介)

種売に彼岸の御堂峨々とたつ
(百合山羽公)

月日過ぎただ何となく彼岸過ぎ
(富安風生)

手に持ちて線香賣りぬ彼岸道
(高浜虚子)

東京の寺に詣づる彼岸かな
(永井龍男)

なか空に蝶舞ひあがる彼岸かな
(村山故郷)

何まよふひがんの入日人だかり
(上島鬼貫)

二三日つゞき耐へもし彼岸寒
(高浜年尾)

庭芝も茜さしたる彼岸かな
(芥川龍之介)

沼に沿ひ杖を漕ぎゆく彼岸婆
(秋元不死男)

墓の間に彼岸の猫のやつれけり
(石田波郷)

長谷寺に法鼓轟く彼岸かな
(高浜虚子)

彼岸会のお日のくもりもありがたや
(原石鼎)

彼岸会や池をめぐりて詣で人
(後藤夜半)

彼岸会やすべて有髪の墓ならで
(平畑静塔)

彼岸とて袖に這する虱かな
(小林一茶)

彼岸までの暑さにおろす簾かな
(鈴木真砂女)

人容れて林いろめく彼岸かな
(岸田稚魚)

人暗き聴法の灯や彼岸寺
(会津八一)

人ごみに蝶の生るる彼岸かな
(永田耕衣)

賓頭廬の膝に灯ともる彼岸かな
(会津八一)

牡丹餅に夕飯遅き彼岸かな
(高浜虚子)

牡丹餅の昼夜を分つ彼岸哉
(正岡子規)

町中が彼岸の匂ひしてをりぬ
(稲畑汀子)

命婦よりぼた餅たぼす彼岸哉
(与謝蕪村)

門前を彼岸参りや雪駄ばき
(夏目漱石)

八重葎露こぞりたる彼岸かな
(石田波郷)

山の端に宝珠のまるき彼岸かな
(阿波野青畝)

連翹は雪に明るき彼岸かな
(渡辺水巴)

わがことの多し彼岸の鐘が鳴る
(山口青邨)

渡し舟武士は唯のる彼岸哉
(榎本其角)

 


【関連季語・子季語】


 

 


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