クリスマスの夜の街

聖 夜

 

【鑑 賞】 障子窓白く聖夜の弥撒を待つ

昭和中期から平成中期にかけての俳人・古賀まり子(こがまりこ)の作品。

日本文化と西洋文化の調和が感じられる句。

 

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以下、季語「聖夜」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 聖夜

(ひらがな) せいや

(ローマ字) seiya

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


聖夜とは、12月24日の夜(クリスマス・イヴ)のことで、クリスマスの前夜祭として様々な催しが行われます。


Seiya(the holy night) is a night on December 24th (Christmas Eve), and various events are held as Christmas evening festival.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

異教徒の聖夜躓く石が光る
(伊丹公子)

一家かたまりうどんをすすり聖夜なり
(菖蒲あや)

歌ひくく吾子ら聖夜の星つく
る(能村登四郎)

腕時計柱時計も聖夜告ぐ
(阿波野青畝)

海の靄聖夜の寝墓つつみけり
(古賀まり子)

沖船も机上も聖夜灯を交す
(原裕)

お化け柳くぐって 聖夜劇のかえり
(伊丹公子)

金の鶴折る手のひらにある聖夜
(対馬康子)

小書斎もポインセチアを得て聖夜
(富安風生)

この家あの家電飾ごっこして聖夜
(高澤良一)

この河の芥かがやき静かに聖夜
(町田しげき)

古葡萄酒聖夜をすごし又古ぶ
(能村登四郎)

坂をゆく人に距離置き聖夜なり
(菖蒲あや)

上京の即日人に聖夜に会ふ
(古舘曹人)

囁きて聖夜にあつまるもの貧し
(古舘曹人)

女学生の黒き靴下聖夜ゆく
(桂信子)

聖夜劇牢名主のごと半跏して
(角川源義)

聖夜灯り水のごとくに月夜かな
(飯田蛇笏)

聖夜に読む光の中に燭を点じ
(香西照雄)

聖夜眠れり頸やはらかき幼な子は
(森澄雄)

聖夜はや紅をおびゆく星得たり
(阿波野青畝)

聖夜ひとり覚む子に星は十字なせ
(林翔)

聖夜まつ戸口氷塵流れをり
(堀口星眠)

聖夜霧笛去りゆくはユダかヨハネか
(平井照敏)

咳に寝て聖夜の鐘のはるけさよ
(鷲谷七菜子)

背山にて伐りし樅なり聖夜待つ
(堀口星眠)

橇知らぬ犬も聖夜の雪の上
(村越化石)

タンネンの葉に蝋涙聖夜も更け
(山口青邨)

近き友遠き友雪の降る聖夜
(村越化石)

追伸のやうに雪降る聖夜かな
(黛まどか)

何処の鐘聖夜聖刻告げゐるは
(阿波野青畝)

遥か来し聖夜の星座澄める国
(稲畑汀子)

柊がサラダにありし聖夜餐
(山口誓子)

ひと待てば聖夜の玻璃に意地もなし
(桂信子)

北辺の聖夜にあへる樹氷かな
(飯田蛇笏)

 


【関連季語・子季語】


クリスマス  聖樹

 


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