扇風機

扇風機

 

【鑑 賞】 扇風機とまり静かな目に没日

昭和時代から平成初期にかけての俳人・加藤楸邨(かとうしゅうそん)の俳句作品。

夏の夕暮れの光景が目に浮かんでくる句。

 

スポンサーリンク

 

 

以下、季語「扇風機」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 扇風機

(ひらがな) せんぷうき

(ローマ字) sempuki

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


日本で最初に扇風機が発売されたのは、1894年(明治27年)のことでした。

スポンサーリンク

 


【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

足許に侍らせ首振り扇風機
(高澤良一)

吾に向けし風病室の扇風機
(右城暮石)

あらぬ方吹きて元湯の扇風機
(高澤良一)

アンカレヂ毛皮売場の扇風機
(中村汀女)

野派を一幅吊りて扇風機
(京極杞陽)

がら空きの電車をひやす扇風機
(高澤良一)

首こきと鳴る骨董の扇風機
(佐藤鬼房)

扇風機ありて須ひず避暑の荘
(日野草城)

扇風機髪も乱れず上布寂び
(及川貞)

扇風機全速のひびき台より来る
(篠原梵)

扇風機とともに隅の方に居りぬ
(加倉井秋を)

扇風機止り醜き機械となれり
(篠原梵)

扇風機何も云はずに向けて去る
(中村汀女)

扇風機に風触はる音をりをりに
(篠原梵)

扇風機の風が洩れなく来るやうに
(高澤良一)

扇風機舞ひとどまりて無表情
(日野草城)

扇風機廻る真下の席に著く
(高浜年尾)

扇風機山かたむきて河蒼む
(飯田龍太)

扇風機横向いて夏去りにけり
(高澤良一)

扇風機夜の翼を休めをり
(成瀬正俊)

扇風機ワンマンに首振つてをり
(村山故郷)

扇風器をのれぞ恃む人の中
(石塚友二)

堆書裡に古扇風機吾としづむ
(皆吉爽雨)

卓布吹きやがてわれ吹き扇風機
(星野立子)

籐椅子の母に及ばず扇風機
(久米正雄)

何もなき袂吹かるる扇風機
(日野草城)

人去つて扇風機のひびぎ身近に来
(松崎鉄之介)

待ち入る目に人も待つあり扇風器
(石塚友二)

わが背や誰が掛け呉れし扇風機
(久米正雄)

別れ来て対ふ声なき扇風器
(石田波郷)

 


【関連季語・子季語】


 

 


【他の季語を探す】


春の季語

夏の季語

秋の季語

冬の季語

新年の季語

五十音で探す

 

スポンサーリンク