万国旗と秋空

運動会

 

【鑑 賞】運動会果つ万国旗地に落とし

大正時代から平成初期にかけての俳人・右城暮石(うしろぼせき)の作品。

運動会が終わった後の寂しさが感じられる句。

 

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以下、季語「運動会」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 運動会

(ひらがな) うんどうかい

(ローマ字) undokai

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


日本で運動会が行なわれるようになったのは明治時代からといわれています。

運動会は「体育祭」や「体育大会」と呼ばれることもあります。


It is said that sports day have been held in Japan since the Meiji period.

Sports day is also called “taiikusai” or “taiikutaikai”.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

赤白の二色動ける運動会
(右城暮石)

赤蜻蛉運動会の日となりぬ
(正岡子規)

秋高く運動会の日和哉
(巌谷小波)

秋晴の運動会をしてゐるよ
(富安風生)

朝の晴午後につなぎて運動会
(稲畑汀子)

天が下運動会をくりひろげ
(清崎敏郎)

熟みに熟む運動会の日の光
(相生垣瓜人)

運動会跡を島の子かけまはる
(平畑静塔)

運動会今金色の刻に入る
(堀内薫)

運動会終りし教師山の秋
(山口青邨)

運動会甲賀も伊賀も花火鳴る
(百合山羽公)

運動会子の手握れば走りたし
(加藤憲曠)

運動会授乳の母をはづかしがる
(草間時彦)

運動会少女の腿の百聖し
(秋元不死男)

運動会近しよブラス風に乗り
(高澤良一)

運動会天気固めの花火鳴る
(百合山羽公)

運動会庭の平を天に向け
(山口誓子)

運動会の少年ヨードチンキ塗る
(加藤かけい)

運動会の旗あちこちす春の山
(正岡子規)

運動会のろのろ颱風海にあり
(百合山羽公)

運動会必死になる顔ならぬ顔
(高澤良一)

運動会びりっけつにも湧く拍手
(高澤良一)

運動会夫人ら重心低く踊る
(草間時彦)

運動会の昼餉母校の低き椅子
(伊丹三樹彦)

運動会まだ始まらぬ子等が駈け
(清崎敏郎)

運動会嶺より絶えず雲の使者
(辻田克巳)

運動会みんな手を挙げゴールイン
(高澤良一)

運動会村の自動車集まれり
(右城暮石)

運動会森の枯葉の落ちくらべ
(平畑静塔)

老い進む三町内の運動会
(高澤良一)

肩の案山子運動会を見つつゆけり
(今村俊三)

金網を皆まぶしがる運動会
(細見綾子)

欅散る運動会は帽子取り
(細見綾子)

小島よりこぼれざる白運動会
(平畑静塔)

梢ごし旅に見下ろす運動会
(中村草田男)

子を走らす運動会後の線の上
(矢島渚男)

四肢硬き処女が眼前運動会
(草間時彦)

少女等は昔ブルマー運動会
(高澤良一)

精神科運動会天あけひろげ
(平畑静塔)

空伝ひ町内運動会のこゑ
(高澤良一)

太郎長脛花子太腿運動会
(草間時彦)

ちょこまかがちょこまか抜いて運動会
(高澤良一)

つぎつぎの運動会や秋の行く
(前田普羅)

手と脚が弾んでならぬ運動会
(高澤良一)

道詮忌日和運動会日和
(右城暮石)

徒競走シャッターチャンス一度きり
(高澤良一)

鳥一羽運動会を横切れり
(相生垣瓜人)

何も獲で運動会より母へ戻る
(中村草田男)

ばつた飛ぶ運動会の背後にて
(右城暮石)

花の中に運動会の囲ひかな
(正岡子規)

 


【関連季語・子季語】


体育祭

 


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