ピンク色のリボンがかかったプレゼント

バレンタイン

 

【鑑 賞】 バレンタイン結びしリボン風が解く

明治末期から昭和後期にかけての俳人・長谷川かな女(はせがわかなじょ)の作品。

何とも爽やかな印象を受ける句。

 

スポンサーリンク

 

 

以下、季語「バレンタイン」の解説です。

 


【表 記】


(カタカナ) バレンタイン

(ひらがな) ばれんたいん

(ローマ字) barentain

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


日本では、1950年代の終わり頃からバレンタインデーが広まり始め、「女性が男性にチョコレートを贈る日」とされてきました。

日本のバレンタインデーの特徴は、この日の贈り物の多くがチョコレートであることです。

西洋などでもチョコレートを贈ることはありますが、バレンタインデーに限ったことではありません。

スポンサーリンク

 


【例 句】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

いつも何か待ちゐし頃のバレンタイン
(西村和子)

今だから話せるバレンタインの日
(指澤紀子)

海原は塩味バレンタインデー
(櫂未知子)

丘の上に李あり愛の日の君も
(金子兜太)

声群るる鳥ゐるバレンタインの日
(花田由子)

聖バレンタイン斬首されし日咲く椿
(林翔)

乳牛の黒き眼バレンタインの峡
(大峯あきら)

茶粥召すバレンタインの日の聖
(橋本榮治)

何事もおこらずバレンタインの日
(原田清正)

人参をうさぎにバレンタインデー
(星野麥丘人)

白鳥の田に来るバレンタインの日
(佐川広治)

はゞからずバレンタインの贈りもの
(中村芳子)

母は母娘は娘のバレンタインの日
(山田弘子)

ハムの紐ほどきてバレンタインの日
(高見岳子)

バレンタインデー荒鵜は海猫の見張鳥
(角川源義)

バレンタインデー外套着せて貰ひけり
(松山足羽)

バレンタインデー書き替へし住所録
(上田日差子)

バレンタインデー髪白くなるそれも良し
(中嶋秀子)

バレンタインデー心に鍵の穴ひとつ
(上田日差子)

バレンタインデー青畝日記は記録なし
(阿波野青畝)

バレンタインデー旅鞄より何が出る
(山田弘子)

バレンタインデーの教卓うち囲み
(行方克巳)

バレンタインデー俎に貝の砂
(鷹羽狩行)

バレンタインデーを違へず来し葉書
(行方克巳)

バレンタインのチヨコ携へて出講す
(山田みづえ)

バレンタインの日か中年は傷だらけ
(稲垣きくの)

バレンタインの日や屋上へ富士を見に
(奈良文夫)

バレンタイン結びしリボン風が解く
(長谷川かな女)

ひとごとの最たる日なりバレンタイン
(高澤良一)

秘めごととならざるバレンタインチョコ
(稲畑汀子)

夫婦にもバレンタインの遊びごと
(山田弘子)

指染めてバレンタインの夜を独り
(中野貴美子)

老人には和菓子バレンタインの日
(高澤良一)

忘れ得ぬバレンタインの日の言葉
(堂前悦子)

われに一つバレンタインのチヨコレート
(行方克己)

 


【関連季語・子季語】


 

 


【他の季語を探す】


春の季語

夏の季語

秋の季語

冬の季語

新年の季語

五十音で探す

 

スポンサーリンク