青々と茂った葉の間から射し込む日の光

五 月

 

【鑑 賞】子の髪の風に流るる五月来ぬ

昭和時代の俳人・大野林火(おおのりんか)の作品。

爽やかな五月の風が感じれれるような句。

 

スポンサーリンク

 

 

以下、季語「五月」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 五月

(ひらがな) ごがつ

(ローマ字) gogatsu

 


季 節


 


【分 類】


時候

 


【意味・説明】


五月を「ごがつ」と読んで、新暦の季語とします。

旧暦の場合は、「皐月(さつき)」あるいは「五月(さつき)」となります。


五月 is read as “gogatsu” and is used as a seasonal word in the new calendar.

In the case of the lunar calendar, it is “皐月(satsuki)” or “五月(satsuki)”.

スポンサーリンク

 


【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

うす~と窓に日のさす五月かな
(正岡子規)

えにしだの黄にむせびたる五月かな
(久保田万太郎)

乙女合唱絶えずきららに五月の日
(中村草田男)

月山や辛夷五月の雪に咲く
(阿部みどり女)

髪洗ふ五月の風の井のほとり
(及川貞)

五月来ぬ心ひらけし五月来ぬ
(星野立子)

五月空真白くのぞき木曽の駒嶽
(橋本多佳子)

五月の日眩しとなみだ溢るるか
(西島麦南)

五月果つ夜明の雨を別れとは
(皆川白陀)

五月微風ミルクの膜の舌ざはり
(秋元不死男)

五月佳し水仕すゝんでつかさどる
(篠田悌二郎)

ことごとく石に苔もつ五月哉
(正岡子規)

坂の上たそがれながき五月憂し
(石田波郷)

さやさやと夜も水ひかる五月かな
(上村占魚)

大学の草に坐りて五月かな
(山口青邨)

筍の根の紫の五月かな
(野村喜舟)

旅の計決まり五月の来たりけり
(池田秀水)

突つぱつて走る山水五月来ぬ
(鈴木真砂女)

夏草に五月の雉子のたまごかな
(飯田蛇笏)

南国の五月はたのし花朱欒
(杉田久女)

飛燕鳴き山村五月事多し
(水原秋桜子)

曳かれゆく岩に五月の月夜かな
(飯田龍太)

二人ゆく五月の路や水近し
(長谷川かな女)

噴水の玉とびちがふ五月かな
(中村汀女)

また楽し友遠方の五月文
(横光利一)

もの憂きは五月半ばの杣の顔
(飯田龍太)

夕月のたのしく照りて五月かな
(日野草城)

りんりんと五月の肩をふりあゆめ
(平井照敏)

瑠璃盤となりて五月の海遠し
(日野草城)

若やぎて啼くや五月の郭公
(立花北枝)

 


【関連季語・子季語】


 

 


【他の季語を探す】


春の季語

夏の季語

秋の季語

冬の季語

新年の季語

五十音で探す

 

スポンサーリンク