茶畑

 八十八夜

 

【鑑 賞】八十八夜古茶の湯加減ていねいに

明治後期から昭和末期にかけての俳人・及川貞(おいかわてい)の作品。

八十八夜と組み合わせたのが、新茶ではなく古茶であるところに面白味を感じる句。

 

スポンサーリンク

 

 

以下、季語「八十八夜」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 八十八夜

(ひらがな) はちじゅうはちや

(ローマ字) hachijuhachiya

 


季 節


 


【分 類】


時候

 


【意味・説明】


八十八夜は雑節の一つで、立春から数えて八十八日目です。


Hachijuhachiya is one of the zassetsu, and is the eighty-eighth day counting from risshun.

スポンサーリンク

 


【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

音立てて八十八夜の山の水
(桂信子)

風の穴壁に八十八夜また
(古舘曹人)

磧湯の八十八夜星くらし
(水原秋櫻子)

きらきらと八十八夜の雨墓に
(石田波郷)

楠の冷八十八夜足袋をはく
(森澄雄)

月下なるものに八十八夜かな
(岸田稚魚)

ゴッホの星八十八夜の木々の間に
(相馬遷子)

児を持たず八十八夜寒み寝る
(石橋秀野)

昨夜月夜八十八夜曇りけり
(篠田悌二郎)

鮭の子の下る八十八夜とか
(高野素十)

萎れ苗いただく八十八夜かな
(永田耕衣)

しら藤の見ゆる八十八夜かな
(松瀬青々)

すごく青い八十八夜妻病めり
(佐藤鬼房)

霜害を恐れ八十八夜待つ
(高浜虚子)

旅にて今日八十八夜と言はれけり
(及川貞)

鳴りひそむ月の八十八夜汐
(下村ひろし)

にぎやかに八十八夜赤芽樫
(古舘曹人)

八十八夜老耄旅をこころざす
(松村蒼石)

八十八夜種井の用もなくなりぬ
(皆川白陀)

八十八夜鼠が白い米こぼす
(磯貝碧蹄館)

八十八夜ひとつ水縫ふ金の蛭
(百合山羽公)

八十八夜をかしきものに鯉のひげ
(鍵和田釉子)

半農の教師に八十八夜霜
(福田蓼汀)

ほころびし白衣八十八夜なり
(井上雪)

もの種や八十八夜はまだ遠し
(高野素十)

山の風うまし八十八夜過ぐ
(皆川白陀)

夜露の蓬搗いて八十八夜かな
(阿部みどり女)

夕虹のくきと八十八夜かな
(石塚友二)

夜露の蓬搗いて八十八夜かな
(阿部みどり女)

わが宿の八十八夜産湯焚く
(木村蕪城)

 


【関連季語・子季語】


 

 


【他の季語を探す】


春の季語

夏の季語

秋の季語

冬の季語

新年の季語

五十音で探す

 

スポンサーリンク