カーネーションの花束

母の日

 

【鑑 賞】】母の日の母の齢を延べ得んや

昭和前期から平成中期にかけての俳人・清水基吉(しみずもとよし)作品。

母の長寿を願う子の気持ちが強く感じられる句。

[齢(よわい)は年、年齢のこと]

 

スポンサーリンク

 

 

以下、季語「母の日」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 母の日

(ひらがな) ははのひ

(ローマ字) hahanohi

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


母の日は母親に感謝する日で、5月の第二日曜日です。

母のある人は赤いカーネーションの花を、母の無い人は白いカーネーションを贈ることが一般的です。


Mother’s Day is a day to appreciate mothers and is the second Sunday in May.

It is customary to give red carnations to those who have mothers and white carnations to those without mothers.

スポンサーリンク

 


【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

明けぬれば母の日といふ島泊り
(石塚友二)

一行の文母の日の贈り物
(稲畑廣太郎)

換算せずばすべて恩恵母の日ぞ
(香西照雄)

木の実置くてのひら母の日なりけり
(秋元不死男)

けふ母の日泡を泛べて川流る
(大野林火)

終ひ湯に欠伸して母の日の妻よ
(相馬遷子)

少し酔ひぬ母の日の波こまやかに
(星野麥丘人)

父支へ母解く包母の日ぞ
(香西照雄)

妻羨し母の日の花甕にあふれ
(山口青邨)

花林檎母の日われに永かれや
(村越化石)

母の日に思ひ出せずに父の日を
(右城暮石)

母の日といふもの妻にあるにはあり
(安住敦)

母の日と重なりナイチンゲールの日
(高澤良一)

母の日のくはへて白き木綿糸
(長谷川双魚)

母の日の雲眼前の樹をよぎる
(友岡子郷)

母の日の雲にとびつく夕茜
(上田日差子)

母の日のけふや薄暑の浅草に
(石塚友二)

母の日の五月つごもり紅粉の花
(山口青邨)

母の日の提げてごくらくいろの花
(長谷川双魚)

母の日の白き花さしをとめさび
(篠田悌二郎)

母の日の妻より高き娘かな
(日野草城)

母の日のてのひらの味塩むすび
(鷹羽狩行)

母の日の花棒挿しに古徳利
(石川桂郎)

母の日の母きよの名のまたはるか
(岸田稚魚)

母の日の母なくまはる風車
(平井照敏)

母の日の母のこまかき柄を撰る
(桂信子)

母の日の母の墓辺のははこ草
(長谷川かな女)

母の日の水こんこんと陶の町
(長谷川双魚)

母の日のゆるき大川海に入る
(桂信子)

母の日の旅券香錠もともに購ふ
(宮武寒々)

母の日の老妻をまのあたりにす
(松村蒼石)

母の日や大方の母けふも疲れ
(及川貞)

母の日や大きな星がやや下位に
(中村草田男)

母の日や子を哭く母が街をゆく
(及川貞)

母の日やそのありし日の裁ち鋏
(菅裸馬)

母の日や茶をいれ手焼菓子夫と
(及川貞)

母の日や亡き子好みし着物これ
(及川貞)

母の日や母は病むとも紅の花
(林翔)

母の日や星の中なる遊び星
(鷹羽狩行)

母の日を落葉松芽吹く町に来つ
(堀口星眠)

 


【関連季語・子季語】


 

 


【他の季語を探す】


春の季語

夏の季語

秋の季語

冬の季語

新年の季語

五十音で探す

 

スポンサーリンク