花祭りの花御堂

 花祭り

 

【鑑 賞】わらべらに天かがやきて花祭

明治中期から昭和中期にかけての俳人・飯田蛇笏(いいだだこつ)の作品。

練稚児の子供たちの姿が目に浮かんでくる句。

 

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以下、季語「花祭り」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 花祭り

(ひらがな) はなまつり

(ローマ字) hanamatsuri

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


花祭りは、釈迦の誕生を祝う仏教の行事で、毎年4月8日に行われます。

花祭りは、灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、浴仏会(よくぶつえ)などとも呼ばれます。


Hanamatsuri is a Buddhist event to celebrate the birth of Buddha, is performed on April 8 every year.

Hanamatsuri is also called the Kambutsue, Busshoe, Yokubutsue, etc.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

青獅子の文殊菩薩や花祭
(加藤三七子)

おしろひの剥げたる稚児も花まつり
(百合山羽公)

峡空に一白煙の花祭の果て
(友岡子郷)

家族みな靴の右減る花祭り
(坪内稔典)

片や蓋片や蓋除とり花祭
(永田耕衣)

仔兎の身の弾力も花祭
(飯田龍太)

師の色紙たまはりて今日花まつり
(村越化石)

十字路の花祭こそ王府の地
(飯田蛇笏)

生涯に会へり醍醐の花まつり
(森澄雄)

鳶は舞ひ鴉は流れ花まつり
(大峯あきら)

白象に稚児は金色花まつり
(飯田蛇笏)

花祭いつか日傘を忘れし寺
(阿部みどり女)

花祭薄く削がれて女の咳
(楠本憲吉)

花祭後れじと蹤く風の稚子
(石塚友二)

花祭忌日の寺にありてこそ
(稲畑廣太郎)

花祭他人の墓に腰おろし
(辻桃子)

花祭の白象生死無限にして
(長谷川かな女)

花祭の幣切りし夜を弟の訃
(松崎鉄之介)

花祭の寺山上に甍込む
(松崎鉄之介)

花祭始まるとかや町の寺
(山口青邨)

花祭果てゝまた村口の古き樫
(友岡子郷)

花まつり母と相合傘さして
(成瀬桜桃子)

花まつり母の背ぬくし風甘し
(楠本憲吉)

花祭見ずに阿波へと弟の葬
(松崎鉄之介)

花祭みづ山の塔聳えたり
(飯田蛇笏)

花祭を明日の番屋に男みつ
(松崎鉄之介)

婆々の髪お花祭の花かざし
(河野静雲)

張りぼての象のかるさも花まつり
(平畑静塔)

抽斗の奥に生薬花まつり
(桂信子)

街の天かもめまぶしく花祭
(石原舟月)

松蝉の声の嗄れたる花祭
(吉武月二郎)

みづうみに入る瀬を越えて花まつり
(飯田龍太)

見まはしてわれは男や花祭
(桑原三郎)

陸橋の没日巨きな花祭
(石原舟月)

ゑり善に色を見に入り花まつり
(岡井省二)

 


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