星空の流れ星

流れ星

 

【鑑 賞】流れ星われのみが見しまさしくも

明治後期から昭和末期にかけての俳人・及川貞(おいかわてい)の作品。

珍しい流れ星を見ることができた喜びが強く感じられる句。

 

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以下、季語「流れ星・流星」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 流れ星・流星

(ひらがな) ながれぼし・りゅうせい

(ローマ字) nagareboshi・ryusei

 


季 節


 


【分 類】


天文

 


【意味・説明】


流れ星は、八月頃に多く見られるといわれています。


It is said that many shooting stars can be seen around August.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

碧きまま昏れて流星椰子の上
(高澤良一)

来てくれし子と並みかへる流れ星
(及川貞)

さそり座を憶えし吾子に星流れ
(稲畑汀子)

子午線に流れ星尾を曳きにけり
(阿波野青畝)

大流星碎けて消えて吾が立つ
(相馬遷子)

探照燈の穂に吸はれゆく流れ星
(及川貞)

月天に流星見えし枯野かな
(鈴木花蓑)

流れ星鎌倉の露地暗く深し
(松崎鉄之介)

流れ星北へ飛びしは北人和
(阿波野青畝)

流れ星金時山の撓に果つ
(阿波野青畝)

流れ星火の粉一つの高上り
(香西照雄)

流れ星山屏風して配流めく
(文挟夫佐恵)

流れ星わかれて立山と後立山
(阿波野青畝)

流れ星われより飛びしごとくなり
(平井照敏)

鼻さきに伊賀の濃闇よ流れ星
(大野林火)

メロンーつ手向けられたり流れ星
(阿波野青畝)

屋根の上に寺の杉見ゆ流れ星
(山口青邨)

流星かとうつむき行くや男なる
(永田耕衣)

流星に思はずも襟かき合せ
(星野立子)

流星の尾の消ゆるさま目に残る
(高浜年尾)

流星の尾のさだかなるときのあり
(高浜年尾)

流星の尾の長かりし湖の空
(富安風生)

流星のきらめき落つる地獄谷
(水原秋櫻子)

流星の空半分は真闇なる
(高浜年尾)

流星や生れし覚えなき嬰児
(三橋敏雄)

流星の天に断崖浮きいでぬ
(平井照敏)

流星やかくれ岩より波の音
(加藤楸邨)

流星や片空のみかときめくは
(中村汀女)

流星や墨壱丁を照らしたる
永田耕衣)

流星や旅の一夜を海の上
(下村ひろし)

 


【和歌・短歌に詠まれた「流れ星」】


光りつつ
たちまち消えし流れ星
あかつきの海はいまだ暗しも
(小泉千樫)

 


【関連季語・子季語】


夜這星  星飛ぶ

 


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