大風でなぎ倒された稲

二百十日

 

【鑑 賞】とにかくに殘暑も二百十日哉

明治時代の俳人・歌人である正岡子規(まさおかしき)の作品。

まだ夏が終わりきらない頃の雰囲気につつまれた句。

 

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以下、季語「二百十日」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 二百十日

(ひらがな) にひゃくとおか

(ローマ字) nihyakutoka

 


季 節


 


【分 類】


時候

 


【意味・説明】


二百十日は雑節の一つで、立春から数えて二百十日目です。


Nihyakutoka is one of the miscellaneous festivals, and it is the 210th day counting from risshun.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

雨音に臥しをり二百十日かな
(皆川白陀)

有明や二百十日の二十日月
(正岡子規)

無花果の実青き二百十日かな
(高浜年尾)

雷も恋しき二百十日かな
(水田正秀)

芋虫や二百十日のころげもの
(野村喜舟)

枝少し鳴らして二百十日かな
(尾崎紅葉)

おだやかな二百十日や鶏の声
(日野草城)

音もなき二百十日の古本屋
(斎藤夏風)

風少し鳴らして二百十日かな
(尾崎紅葉)

雲いろいろ彩る二百十日かな
(前田普羅)

こけもせで二百十日の鶏頭かな
(正岡子規)

乞食の二百十日も死なずして
(藤野古白)

此人に二百十日はあれずして
(榎本其角)

静かなる二百十日の萩を剪る
(長谷川かな女)

芒の穂二百十日も過ぎにけり
(正岡子規)

鶏小屋や二百十日の恙なく
(野村喜舟)

二百十日異國の船のはいりけり
(正岡子規)

二百十日家具のごとくに二人ゐて
(櫂未知子)

二百十日の月に揚げたる花火かな
(村上鬼城)

二百十日の月玲瓏と花畠
(杉田久女)

二百十日のむし~として過ぎにけり
(内田百間)

二百十日額吹き流る蟲の聲
(横光利一)

二百十日塀きれぎれに蔦の骨
(横光利一)

二百二十日眼鏡が飛んで恐しや
(高浜虚子)

二百十日目も尋常の夕べかな
(与謝蕪村)

女紅場の二百十日の甍かな
(波多野爽波)

華やかに二百十日の綿の花
(西山泊雲)

日照年二百十日の風を待つ
(山口素堂)

日の照りて風吹く二百十日哉
(正岡子規)

むづかしう二百十日の日がさすよ
(小栗風葉)

 


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