スキー場

スキー

 

【鑑 賞】 小さき子スキーの杖に赤き旗

昭和時代の俳人・医師である高野素十(たかのすじゅう)の俳句作品。

子供の可愛らしさが伝わってくる句。

 

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以下、季語「スキー」の解説です。

 


【表 記】


(カタカナ) スキー

(ひらがな) すきい

(漢字) 滑雪

(ローマ字) suki

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


スキーの語源は、ノルウェー語で「薄い板」を意味する「スキー」です。

漢名(中国での名称)は「滑雪」です。

スキーの発祥は紀元前2500年頃で、積雪期の移動手段であったと推定されています。

スキーが日本に伝来したのは1890年代で、1月12日は「スキーの日」に制定されています。

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

吾子ををしスキーを肩に我が門出づ
(竹下しづの女)

朝の扉が放てるスキー野に沈む
(堀口星眠)

網棚に長物スキー横たはる
(山口誓子)

生きてゐるうちはスキーを老紳士
(京極杞陽)

今つきしスキーの痕が垂直に
(日野草城)

うまごやしスキーヒュッテを取り囲み
(高澤良一)

駅に今日始めて会うてスキー族
(山口誓子)

駅の空費時間遠征のスキーヤー
(右城暮石)

貸スキー暗く隙なき森をなす
(山口誓子)

肩厚きスキーの男女駅に満つ
(草間時彦)

硬雪に焚く炭俵スキー会
(山口誓子)

皮袋スキー片鱗だも見せず
(山口誓子)

観測所所員のスキーふぶきて立つ
(山口誓子)

君が家遺子のスキーの立つを見る
(山口誓子)

車中にて女スキー具手放さず
(右城暮石)

少女等の髪の粉雪やスキー行
(高野素十)

情もろく足弱くなりしスキー履く
(殿村菟絲子)

白樺の用途かってはスキー材
(高澤良一)

新雪のスキーの音の上に立つ
(篠原梵)

スキー買へば巷にも雪降りそめつ
(堀口星眠)

スキー担ぐおのおの温き家を出て
(桂信子)

スキー担ぐ柳腰をあやつりて
(上田五千石)

スキー靴ぬがずにおそき昼餐とる
(橋本多佳子)

スキー具を車中に立てし指靨
(右城暮石)

スキー嬢蜜柑をむけり男らに
(岸風三楼)

スキードーム海への斜度を構へをり
(能村研三)

スキーに足りぬ雪降り薯らが囁くよ
(寺田京子)

スキーにて高天ヶ原を下り始む
(山口誓子)

スキーの音軒をすぎゆく夕べかな
(村山故郷)

スキーの子嬉々と華巌の滝の上
(川端茅舎)

スキーの娘中禅寺湖を眼に湛へ
(川端茅舎)

スキーの子バスに会釈や追縋り
(川端茅舎)

スキー穿きこの子可愛や家はどこ
(富安風生)

スキー穿き杖もつ人ら揃へば美
(京極杞陽)

スキー穿く未感染児童大き瞳を
(大野林火)

スキー服黒き処女は吾に従く
(石川桂郎)

スキー船かかり港は夜をいねず
(岸風三楼)

スキー帽かぶり糠味噌かき廻す
(菖蒲あや)

スキー帽スキー眼鏡のまま食へり
(右城暮石)

スキー帽毟りて滑り止めたるよ
(上田五千石)

スキー携つが目だたぬ群にまぎれ入る
(篠原梵)

スキーヤのその右肩の聳ゆるや
(竹下しづの女)

スキー列車月食の野を曲るなく
(石田波郷)

すべり来るスキー映画に大映し
(高浜虚子)

雪原の萱離々たりやスキー行
(山口誓子)

全車輛全スキー揺れスキー列車
(山口誓子)

立てかけてありし小さなスキーかな
(行方克巳)

直立のスキーに手掛け立ち憩ふ
(山口誓子)

チロールのスキーの歌を夜にうたふ
(京極杞陽)

長袋先の反りたるスキー容れ
(山口誓子)

名にし負ふ雪の山々スキー行
(鈴木花蓑)

日輪に天の羅網やスキー宿
(松瀬青々)

ぶつぎりの馬鈴薯匂ふスキー小屋
(林翔)

父母連れて少年スキー行にあり
(松村蒼石)

降る雪に日輪小さきスキー場
(山口誓子)

拇指反らす妻の新足袋子のスキー
(香西照雄)

星のせてスキーリフトの返し来る
(行方克巳)

また一人暮雪にかへりスキー脱ぐ
(水原秋桜子)

まろびたる腰まどかなりスキー女は
(日野草城)

満天の綺羅星スキーナイター場
(平畑静塔)

溝深き越後の胡桃スキーみやげ
(細見綾子)

みはるかす檜原の雪やスキー行
(百合山羽公)

屋根の雪卸さずスキー送迎車
(上田五千石)

山々の夕映のくるスキー場
(京極杞陽)

往きか帰りか不明女のスキー装
(右城暮石)

ゆきずりのスキー仲間の合言葉
(上村占魚)

雪やんでゐたりしスキー小屋につく
(波多野爽波)

湯ぼてりのなほあまねくてスキー見る
(日野草城)

ラーメンの汁余したりスキー穿く
(阿波野青畝)

力学の原理に適ふスキーせよ
(高澤良一)

をとめ子のスキーころげの雪つけて
(上村占魚)

 


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