神社の注連縄

年用意

 

【鑑 賞】簡単な筈があれこれ年用意

昭和前期から令和初期にかけての俳人・稲畑汀子(いなはたていこ)の作品。

何かとせわしないね年の暮の雰囲気が感じられる句。

 

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以下、季語「年用意」の解説です。

 


【表 記】


(漢字) 年用意

(ひらがな) としようい

(ローマ字) toshiyoi

 


季 節


 


【分 類】


人事

 


【意味・説明】


年用意とは、新年を迎える準備をすることです。


Toshiyoi means preparing for the new year.

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【俳句例】


※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。

青竹の柵名園の年用意
(右城暮石)

円鏡のラジオやせわし年用意
(小沢昭一)

髪結のおつなのもとの年用意
(久保田万太郎)

局二階赤き自転車年用意
(松崎鉄之介)

心にも捨つるものあり年用意
(山田弘子)

子らの間に座つて居りて春支度
(長谷川かな女)

錆止めをあかあか塗りて年用意
(高澤良一)

沙彌が刷る歳徳神も年用意
(河野静雲)

大漁旗立てて一村年用意
(深見けん二)

頼もしき圧力鍋や年用意
(高澤良一)

痰壷をきよめることも年用意
(日野草城)

ツリー先づ片付けてより年用意
(稲畑廣太郎)

とことはの二人暮しの年用意
(松本たかし)

年用意朝日も夕日も大きくて
(大峯顕)

年用意海女の盥に三角波
(香西照雄)

年用意編目密なる箕も加へ
(能村登四郎)

年用意ならぬ古壺買ひ戻る
(下村ひろし)

年用意年々妻は手を抜けり
(高澤良一)

年用意明治の玻璃戸てふ歪み
(稲畑廣太郎)

年用意利尻昆布の砂おとす
(細見綾子)

年用意をはりし水を打ちにけり
(岸風三楼)

白菜と夜目に運びて年用意
(中村汀女)

抽斗に肚立ててゐる年用意
(辻田克巳)

久々に穴掘ることも年用意
(能村研三)

一束の菜に蕾あり年用意
(龍岡晋)

一袋猫もごまめの年用意
(小林一茶)

浮浪者狩りして公園の年用意
(右城暮石)

まだ旅を残し手つかぬ年用意
(稲畑汀子)

先づ予定表より埋め年用意
(稲畑汀子)

老犬寝がちその小屋塗りて年用意
及川貞)

 

 


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