
夏 氷
【鑑 賞】 一匙の脳天衝けり夏氷
昭和から平成前期にかけての俳人・能村登四郎(のむらとしろう)の俳句作品。
かき氷を食べた時に経験する感覚が思い出される句。
以下、季語「夏氷」の解説です。
【表 記】
(漢字) 夏氷
(ひらがな) なつごおり
(ローマ字) natsugori
【季 節】
夏
【分 類】
人事
【意味・説明】
夏の季語である「夏氷」は、一般的には「かき氷」を指します。
【俳句例】
※ 有名俳人の俳句を中心に集めました。
一撃の罅が罅よぶ夏氷
(能村登四郎)
一条のけむり入りたる夏氷
(能村登四郎)
いつの間にか口説いてゐたり夏氷
(谷口桂子)
陰湿に電気鋸夏氷
(百合山羽公)
君か代や親が所望の夏氷
(正岡子規)
君か代や親の病気に夏氷
(正岡子規)
傾城の噛み砕きけり夏氷
(正岡子規)
匙なめて童たのしも夏氷
(山口誓子)
三尺の鯛生きてあり夏氷
(正岡子規)
主語略す会話しばらく夏氷
(谷口桂子)
他愛ない話に逃げて夏氷
(谷口桂子)
夏氷生きのこりいて匙の音
(三上史郎)
夏氷かむにあそこに不二の雪
(正岡子規)
夏氷自転車濡すとめどなし
(山口誓子)
夏氷つる家のかどに累々と
(日野草城)
夏氷童女の掌にてとけやまず
(橋本多佳子)
夏氷鋸荒くひきにけり
(川端茅舎)
夏氷はかなくたのむ命哉
(正岡子規)
夏氷一匙半を啜りて止む
(安住敦)
夏氷挽かれてすぐに運ばるる
池田秀水)
夏氷挽ききりし音地にのこる
(山口誓子)
夏氷挽く片足を載せしまゝ
(岸風三樓)
夏氷挽くに快鋸を以てせり
(相生垣瓜人)
初松魚ひつこむ跡や夏氷
(正岡子規)
冨士の雪見なからくふや夏氷
(正岡子規)
法隆寺村にやすらふ夏氷
(下村槐太)
頬杖のゑくぼ忘れむ夏氷
(加藤楸邨)
水差にかちんかちんと夏氷
(日野草城)
やき芋の行燈あつし夏氷
(正岡子規)
佳き酒の舌にころぶよ夏氷
(石川桂郎)
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